野菜ジュースを飲み過ぎると、肌が黄色くなるという話を聞いたことはありませんか?
肌が黄色くなるときいて「黄疸?」と思う人も多いかもしれませんね。
さらに野菜ジュースの飲み過ぎが下痢の原因にもなるらしいのです。
健康に良いイメージの野菜ジュース、飲み過ぎで皮膚が黄色くなるのは本当なのか?それは黄疸という病気なのか?
下痢の原因にもなるとはどういうことなのか?
詳しく調べてみました。
Contents
野菜ジュースの飲み過ぎで皮膚が黄色に?
お肌にも良いだろうと飲み始めた野菜ジュース。
でもなんだかお肌が黄色くくすんできたような・・・?現実にそんな話があるのです。
なぜ皮膚が黄色になるの?
野菜ジュースの飲み過ぎで皮膚が黄色くなるのは柑皮症といいます。
柑皮症とは?
柑皮症は、野菜ジュースの飲み過ぎだけではなくて、ミカンなど柑橘類やにんじんやカボチャなどを食べ過ぎてもおこります。
野菜に含まれるカロテン(カロテノイド色素)が皮膚に沈着しているのです。
皮膚が黄色くなるだけで、熱や咳など他の症状はありません。
カロテンの取り過ぎをやめれば、自然ともとに戻ります。
柑皮症の原因は?
カロテンは体の中でビタミンAに変わり、ヒトの成長や免疫機能、正常な視覚のために必要な栄養素です。
水溶性のものは大量に摂取しても体の外に排出されますが、カロテンは脂溶性のため取り過ぎると体に溜まってしまいます。
その結果、皮膚にカロテノイド色素が沈着して黄色くなってしまうのです。
ビタミンAの1日の推奨量
カロテン自体の推奨量は見つけられませんでしたが、ビタミンAの1日の推奨量は定められています。
年齢によって差はありますが、18歳~29歳の成人では 男性850㎍RE/日 女性650㎍RE/日 となっています。
※ビタミンAの単位はレチノール当量(㎍RE)といって、食物に含まれるレチノールやβカロテンなど複数のビタミンAの元(プロビタミンA)から計算されます。
プロビタミンA(レチノール)の含有量が多いものを見てみると
● 豚肉(レバー)
● あんこうのきも
● うなぎのきも
● レバーペースト
などがあります。
プロビタミンA(βカロテン)の含有量が多いものは
● 緑茶
● パセリ
● とうがらし
● しそ
などです。
動物性のレチノールは過剰摂取に気をつけなければいけません。
植物性のβカロテンは必要な時にだけ体内でビタミンAに変化するため、過剰摂取の心配はしなくても大丈夫です。
黄疸っていう病気なの?
肌が黄色くなると「これって黄疸っていう病気じゃないの?」と心配になる人も多いと思います。
黄疸とはどのような病気なのでしょうか?
黄疸とは?
黄疸は病気の名前ではなく、病気に伴う症状の名前です。
血液の中のビリルビンという色素が増加した結果、皮膚や粘膜が黄色に染まる状態を指します。
多くは肝臓の病気や、肝臓で作られた消化液を貯蔵する胆のうやそれにつながる胆管に
なにかしらの異常がある場合に表れる症状です。
皮膚だけではなく、白目の部分も黄色くなります。
また尿の色が濃くなったり、倦怠感や皮膚のかゆみや発熱を伴ったりします。
野菜ジュースの飲み過ぎで黄疸になるの?
野菜ジュースの飲み過ぎで皮膚が黄色くなるのと、黄疸は全くの別物です。
ビタミンAの過剰摂取によって肝臓障害がおこることがあり、その結果黄疸の症状がでる可能性はあります。
気をつけなければいけないのは、動物性のビタミンA(レチノール)やサプリメントでの過剰摂取の場合で
野菜ジュースの飲み過ぎでビタミンAの過剰摂取になることはまずないと考えてよいでしょう。
野菜ジュースの飲み過ぎで下痢に?
野菜ジュースを飲むと下痢をしてしまう・・・という人が意外と多いようです。
なぜでしょうか?
野菜ジュースには、果物がブレンドされているものが多いですよね。
果物に含まれる糖分は小腸で分解されにくく、お腹の弱い人は下痢の原因になることがあります。
また、野菜ジュースに多く含まれる食物繊維も腸の動きを活発にします。
便秘の人にはとても良いものですが、そうでない方は飲み過ぎには注意が必要です。
まとめ
野菜ジュースの飲み過ぎで皮膚が黄色になる原因と黄疸との違い。下痢になる理由とは?
- 野菜ジュースの飲み過ぎで皮膚が黄色くなるのは柑皮症
- 黄疸は病気ではなく症状、野菜ジュースの飲み過ぎとは関係なし
- お腹の弱い人は飲み過ぎ注意
いかがでしたか?体に良い野菜ジュースも飲み過ぎはデメリットがありそうです。
適度な量を心がけましょう!